妄想旅行記 #1
前回のあらすじ
旅行がしたかった引きこもりは、先行研究にならって旅行の “計画” をすることにした。
行き先を 北陸 と決め、初手は富山への 夜行バス とし、神奈川県は町田市を出発した。
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*これはフィクションです。
さて、今日(3/2)は全国的に雨らしい。
風も強く、 北陸に発達した低気圧 が接近しているようだ。
妄想の世界でも雨男は通用するのかと自分に惚れ惚れしている。
天気予報によると、僕が到着する7時ごろ、 風は11m も吹くらしい。
行きたくねえな。
でも、バスチケットはもうとってしまって、乗車した後だ。
富山で絶望しているに違いない。
地図を見てみると、 意外と(?)何にもない。
デカい銀行の建物やホテルがザッと広がっているようだ。
あと、やたらローソンが多い。
きっと富山ブラックラーメンなど、 “富山っぽいもの”を求めて風雨の中を彷徨えど、何も食えずに飢餓状態に陥いるのだろう。
やっとのことでチェーン店を見つけるか、コンビニでテキトーに朝飯を済ませるのだろう。
さて初日(2日目?)の目的地を決めよう。
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▶︎最初の目的地
高山(岐阜)
▶︎最終目的地
金沢
▶︎交通手段
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朝8時ごろ、JR西日本の運行情報を見ると、
JR高山線 運転見合わせ
の文字が。
つまり高山へは行けないのである。
富山から片道2時間の高山は、再開を待っても往復できそうだったが、
高山を 12:01 に出発する電車を逃すと、次は 17:51 出発になるらしい。金沢には 21:00
そこまでしたくないわ。
まあ、それこそ また今度実際に行けば良いので、 今回はパス。
代替の目的地を探し、目に留まったのは、
氷見
だった。
旅の比重を食事に置き、エンゲル係数がいつもよりもさらに上昇する僕にとっては魅力的。
ブリ。
うどん。
地図見ても 何もないな。
おそらく、 魚市場の食堂 に行ったあと、道の駅に行って富山土産を探すんでしょう。
路線が通る区間で日本海沿いの部分があるので、オーシャンビューが楽しめるかもしれないな。
氷見でブリ食って土産見て、 路線バスもなさそうなので いつもどおり数kmを往復歩くはず。
そして高岡へ戻り、金沢へと向かいたいが、ここに トラップ がある。
そもそも、 富山-金沢間はJR在来線で繋がっていない(なんで?)
高岡-氷見はJR氷見線なのに、富山-(高岡)-津幡間は あいの風とやま鉄道 とかいう路線で繋がっている。
コイツはいわゆる 第3セクター というやつで、JRではない。
めんどくさいルールは省くが、18きっぷだと富山-高岡は通過できても、 高岡-津幡間は通れない のである。
ここは大人しく別料金を払わねばなるまい。 まあ妄想だが。
津幡から金沢はとても近い。池袋-渋谷くらいの距離感。
というわけで金沢には17:00ごろ到着する。
鼓門を写真に撮り、 ホテルに移動して荷物を置く。
被写体はあくまで建造物。 ひとり旅とはそういうものである。
悲しくはない。ひとりで前を向いて行くのだ——
茶番はさておき、金沢に限らないが、僕がこういう街を訪れた時に必ずやることがある。
それは、
スーパーへ行くこと
流石に調理が面倒なので食材を買うことはないが、 地物が安く手に入る のでオススメである。
以前仙台では、牛タンが入ったおにぎりがあったりと、ちょっと楽しいのだ。
金沢の台所、近江町市場は夕方には閉店すること、
コロナ禍で夜間の営業は控えている飲食店が多いこと、
タイムセールが始まることなどを踏まえると、スーパーが最有力な気がする。
値引きされた市場由来の鮮魚の寿司 なんかあれば、最高だろうな。
刺身だけ購入して、北陸の地酒 をホテルで嗜むのもアリ。
おそらく夜行バスでそこまで熟睡してはないと思うので、ホテルで爆睡に違いない。
そしておそらく、チェックアウトギリギリに慌てて起きるのだ。
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なんだか面倒で早速更新が遅れた。
遅筆というより、純粋に書くのが面倒。